今回わりと刺激的というか、正直ちょっと書き難いテーマです。
ITエンジニアにとっての「センス」についてです。
業務要件を設計に落とし込むとか、故障の少ない頑丈なプログラムを書くとか、そういった時、どうしてもその人の技術的な「センス」がモノをいいます。
作業スピードや成果物の品質などが全く違うレベルになることもよくあります。
私は昔、
「鍛えれば、センスは磨ける」
とずっと思っていました。
それが間違いだと気が付いたのは、割と最近です。
もちろん、真面目に仕事に携わり、良い上司や同僚などとともに成長を続ければ、一定レベルに達することはできます。
でも、持って生まれた「センス」がないと、あるラインから先には行けないのですね。
紛れもない事実として、人間の伸びしろにはやはり限界があります。
さて、ここからが本題です。
では、
「センスない人」はこの業界でどういう意識を持って仕事と向き合えば良いのでしょうか?
私が考える「戦い方」は二つです。
一つは、「実直に、明るく楽しく、かつ低姿勢で」です。
ITに限らず、プロジェクトというのはチームワークが大切です。
才能溢れるエースの存在だけではチームは強くなりません。
エースを支えつつムードメーカーになる。
というとても重要な役割があります。
チームを盛り上げながら、チームメイトや顧客との良好な関係性の維持に努める、という戦い方です。
もう一つは「反対側の脳で勝負する」です。
ITエンジニアにとってかなりの時間を費やす「設計」とか「プログラミング」というのは完全に「左脳型」の仕事です。
「センスある」技術者というのは、多くはこの左脳が優れている人々です。
もしあなたが、
「技術的センスでは勝てないが、美的センスなら負けない」
と思うのであれば、「右脳で勝負する」という戦い方があります。
例えばUIの「見た目」設計などですね。
デザイン工学とか色彩とか、その方面を勉強して専門にしてみるのはいかがでしょうか?