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弱小IT社長のひとりごと
~この国の若きITエンジニア達へ~

【第54回】パッケージ製品導入の注意点

2024-06-10

企業内で、業務をIT化(最近は「DX」などと呼ぶらしいですね)する場合、いきなり「よし!スクラッチ開発しよう!」というケース、最近はあまりありません。

 

市場にはすでに完成しているパッケージ製品が多数存在しており、よほど特殊な業務でない限り、まずは市販製品の選定から入ることが多いでしょう。

 

もちろん、それは決して間違った方向ではありません。ほとんどの場合、その方がうまくいきます。

 

「その業務だけ」を考えれば。

 

最近、多くの顧客でよく見る風景です。

 

各部門で別のパッケージ製品が動いていて、それぞれはちゃんと運用できています。

しかし、いつの頃からかなぜか「新たな業務」が発生し、手間がかかる大変な仕事になっています。

 

例えば、

別々の製品からデータ抽出してEXCELシートに張り付けて集計や分析用の帳票をたくさん作成する。

とか、

商品コードや分類コードが統一されていないため、マスタデータの管理が完全に2重3重になっている。

とか。

 

さらに、それらを効率化しようと、ある社員が複雑なEXCELマクロ作りこんで運用していたが、その社員が退職してしまった。

そんな袋小路な状況になっていたり。

 

点在する複数の部門システムをトータルに管理して運用するのは、実はわりと難しいのですね。

 

最初から複数の製品を決めておき、各種データ連携の設計を最初に行いながら数年かけて計画的に導入を進める、ならうまくいくでしょう。

 

でも実際はそうではありません。

 

「必要に応じて製品選定して個別に導入」要するに「全体最適」ではなく「部分最適」になっているのですね。

 

そんな状況下の顧客に対して、ITエンジニアはどのような提案をすべきか、ですか?

 

実は、ですね…

わからないのです…

 

根治療にはかなりの費用と期間がかかる割に、別に「今の状態でも動いてる」のですから。

そうですね…

時間をかけて、ひとつずつ改善していくようにサポート続けるしか、ないかもしれません。