ITエンジニアの仕事は基本的にチームワークです。
それも、自社内だけでなく顧客や別会社の人々ともチームを組むことが多い仕事です。
チームを組むと必然的に、メンバー一人ひとりに「役割」が与えられ、それぞれ「担当する範囲」が定義されます。
私自身、これまで様々な人々とチームで仕事をしてきました。
その中で、「あ、この人優秀だな」と思う人は多くいましたが、その人々には必ずと言っていいほど、ある共通点がありました。
「自分の担当範囲の、ひとつ外側を常に見ている」
という点です。
反対に「あまり優秀ではない人」の共通点は
「自分の担当範囲を全うすれば、それで良い」と考えていることでした。
情報システム構築のプロジェクトには、実はかなり多くの「担当者が決まっていない」仕事が含まれます。定義するのもバカバカしいというか、「それ、誰かやっといてよ」というレベルの細かい作業などです。
そういった「担当範囲のひとつ外側でこぼれ落ちた仕事」を積極的にやろうとするのが「優秀な人」の特徴でした。
かくして、時間が経つほど「優秀な人」にはどんどん仕事が増え、担当範囲も大きくなっていきます。
どんどん重要な役割を任されるようになり、定義されている以上の責任を背負うことになります。
収入変わらないのに。
これ、損だと思いますか?
いいえ。絶対に違います。
評価とは、後から付いてくるものです。
実力とは、こなした仕事量とほぼ比例して向上していくものです。
数年後、「自分の担当範囲のひとつ外側」を常に見て積極的に仕事した人は、そうでない人と比較して、待遇も収入も明らかに差が出ます。
周りからの信頼の大きさも、人脈の広さも桁違いに変わります。
若いITエンジニアの皆さん、ぜひ「自分の担当範囲」のひとつ外側を見る人になってください。
そこでこぼれ落ちた仕事を、積極的に「自分の仕事」にしてください。
数年後のあなたの姿が、まるで違うものになるはずですから。