最近、新型コロナ収束に伴う景気向上の影響か、
ITエンジニア転職エージェントのTVコマーシャルや電車内の吊り広告をよく見かけるようになりました。
「自己アピールってどうすれば…」とか、「面接って苦手で…」とか、不安がる若きITエンジニアに、「そんなあなたでも大丈夫。安心してご相談下さい!」みたいなの。
あの手の広告を見かける度に、私は大きな不安を覚えるのです。
なぜって、いまだに「真面目で」「無口で」「引っ込み思案で」「自己主張が苦手」なのが多くのITエンジニアの特徴的性格であり「続けている」らしい、からです。
あれらの広告を見て、
「ああ、今のままの私で良いんだ」
「ITエンジニアだし、相談すればきっと良い転職ができるんだ!」
と思ったあなた。そう、そこのあなた。
あまり良くないんですよ今のままでは。
特に10年後、20年後が。
おそらく、転職エージェント達がターゲットとしている「ITエンジニア」というのは、
・流行りのプログラム言語に精通し
・SES契約型のプログラマとして実務経験5年程度以上
の人材だと思われます。
そう。以前のコラムで書いたような、流動的に稼働量を調整する対象ですね。
はっきり言いましょう。「人工(にんく)」です。
それでも若いうちは良いのですよ。
体力もあるし、新しい環境やアーキテクチャにもすぐ慣れることができます。スキルの吸収も早い。
「フリー」になれば目先の収入を増やすこともできるでしょう。
でも、そのまま自らの在り方、仕事の仕方を変えることなく、10年20年経ってしまったらどうなるでしょう。
想像してみてください。
身に付けたのは「もはや時代遅れ」のいくつかのプログラム言語だけ。
名刺なしで付き合えるような頼れる人脈も少なく、これといった専門的業務知識も資格もない。
新しいものにチャレンジする気力も体力も、もう…
当社のような小さな会社でも求人を出すと、そのような初老過ぎの「ITエンジニア」達がたくさん履歴書経歴書送ってきて、悲しくなったりします。
ではどうすればいいでしょうか。それは次回以降のコラムにて。