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弱小IT社長のひとりごと
~この国の若きITエンジニア達へ~

【第6回】「ITエンジニア」の行末(1)

2023-07-03

最近、新型コロナ収束に伴う景気向上の影響か、

ITエンジニア転職エージェントのTVコマーシャルや電車内の吊り広告をよく見かけるようになりました。

 

「自己アピールってどうすれば…」とか、「面接って苦手で…」とか、不安がる若きITエンジニアに、「そんなあなたでも大丈夫。安心してご相談下さい!」みたいなの。

 

あの手の広告を見かける度に、私は大きな不安を覚えるのです。

 

なぜって、いまだに「真面目で」「無口で」「引っ込み思案で」「自己主張が苦手」なのが多くのITエンジニアの特徴的性格であり「続けている」らしい、からです。

 

あれらの広告を見て、

 

「ああ、今のままの私で良いんだ」

「ITエンジニアだし、相談すればきっと良い転職ができるんだ!」

 

と思ったあなた。そう、そこのあなた。

 

あまり良くないんですよ今のままでは。

特に10年後、20年後が。

 

おそらく、転職エージェント達がターゲットとしている「ITエンジニア」というのは、

・流行りのプログラム言語に精通し

・SES契約型のプログラマとして実務経験5年程度以上

の人材だと思われます。

 

そう。以前のコラムで書いたような、流動的に稼働量を調整する対象ですね。

 

はっきり言いましょう。「人工(にんく)」です。

 

それでも若いうちは良いのですよ。

体力もあるし、新しい環境やアーキテクチャにもすぐ慣れることができます。スキルの吸収も早い。

「フリー」になれば目先の収入を増やすこともできるでしょう。

 

でも、そのまま自らの在り方、仕事の仕方を変えることなく、10年20年経ってしまったらどうなるでしょう。

想像してみてください。

 

身に付けたのは「もはや時代遅れ」のいくつかのプログラム言語だけ。

名刺なしで付き合えるような頼れる人脈も少なく、これといった専門的業務知識も資格もない。

新しいものにチャレンジする気力も体力も、もう…

 

当社のような小さな会社でも求人を出すと、そのような初老過ぎの「ITエンジニア」達がたくさん履歴書経歴書送ってきて、悲しくなったりします。

 

ではどうすればいいでしょうか。それは次回以降のコラムにて。